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民泊×SDGs|廃棄物削減に取り組むホストがゲストに選ばれる時代

目次
参考・引用元
- 住宅宿泊事業法(民泊新法)(e-Gov法令検索)
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(e-Gov法令検索)
- 民泊制度ポータルサイト(届出状況)(観光庁)
- プラスチック資源循環促進法(2022年4月施行)(環境省)
- 食品ロス量の推計値(消費者庁)
- 訪日外国人旅行者数・消費額(観光庁)
- SDGsとは?(外務省)
- Sustainable Travel Report 2024(Booking.com)
※本記事は上記資料等を参考に作成しています。最新の情報は各公式サイトをご確認ください。
民泊ホストがSDGsに取り組むべき3つの「現実的な理由」
「SDGsに取り組んでいます」と掲げる民泊が増えています。しかし、竹製歯ブラシを1本置いただけで「エコな宿」と名乗っても、ゲストには見透かされます。
本記事では、民泊ホストが今日から実践できる具体的な廃棄物削減策と、それが集客・レビュー・コスト削減にどう直結するかを解説します。「SDGsっぽいこと」ではなく、経営に効くSDGsを目指しましょう。
まず、なぜ今SDGsなのか。理由は3つあります。
理由1:ゲストの67%が「環境配慮型の宿」を選ぶ時代
Airbnbが2023年に実施した調査では、ゲストの67%が「環境に配慮した宿泊先を優先的に選ぶ」と回答しています。Booking.comの2024年サステナブル・トラベル・レポートでも、旅行者の約75%が「今後1年間でよりサステナブルな旅行をしたい」と答えています。これはもはやトレンドではなく、宿泊先選びの基準そのものが変わっているということです。
理由2:Booking.comの「サステナビリティバッジ」制度
Booking.comは環境配慮に取り組む宿泊施設に「トラベル・サステナブルバッジ」を付与しています。このバッジを取得すると検索結果で目立つ位置に表示され、予約率に直接影響します。バッジ取得の要件には「廃棄物削減の取り組み」「リサイクルの実施」が含まれており、ゴミの管理がそのまま集客力になります。
理由3:廃棄物処理コストの15〜20%削減が可能
適切な分別とリサイクル、生ゴミの減量に取り組むことで、廃棄物の収集回数と総量を減らせます。大泉衛生のお客様の事例では、分別の徹底とコンポスト導入で収集コストを約18%削減した民泊施設もあります。SDGsは「コストのかかる社会貢献」ではなく、経費削減の手段でもあるのです。
民泊の廃棄物に関わるSDGs目標|11・12・13を押さえる
SDGs(持続可能な開発目標)は17の目標がありますが、民泊の廃棄物管理に特に関わるのは以下の3つです。
目標11:住み続けられるまちづくりを
民泊のゴミ問題は近隣住民との最大のトラブル原因です。ゴミ出しルール違反や不法投棄は、地域のまちづくりを直接損なう行為です。逆に、適切なゴミ管理は地域との共存を実現し、民泊事業の継続性を守ることにつながります。大阪市・堺市では近隣からのゴミに関する苦情が民泊届出の取り消し事由になるケースもあり、これは経営リスクそのものです。
目標12:つくる責任つかう責任
2030年までに廃棄物の発生を大幅に削減するという目標です。民泊では、使い捨てアメニティ、ゲストが残す食品ロス、過剰包装のゴミなど、「つかう側の責任」が問われます。大阪府のリサイクル率目標は2030年までに50%。あなたの民泊施設でのリサイクル率はいくつですか?
目標13:気候変動に具体的な対策を
廃棄物の焼却はCO2排出の原因になります。日本では一般廃棄物の約80%が焼却処理されており、分別・リサイクルで焼却量を減らすことが気候変動対策に直結します。民泊1室あたりの取り組みは小さくても、大阪府内の届出住宅は約4,000件。業界全体で取り組めば大きなインパクトになります。
今日から始められる4つの廃棄物削減策
ここからは、実際に民泊施設で導入できる具体策を、コスト・効果・導入の手間とあわせて紹介します。
1. アメニティの脱プラスチック化
やること:使い捨てプラスチック製品を、繰り返し使える素材や自然分解される素材に切り替えます。
- 竹製歯ブラシ:1本あたり約30〜50円。プラスチック歯ブラシと同等の原価で、ゲストへの印象は大きく変わる
- 詰め替え式ディスペンサー:シャンプー・ボディソープを個包装からウォールマウント式ディスペンサーに変更。初期投資は1セット3,000〜5,000円だが、個包装の購入コスト削減で3〜4ヶ月で回収可能
- 布製スリッパ:洗って再利用できるスリッパは1足500〜800円。使い捨てスリッパ(1足50〜100円 x 年間使用数)と比較し、年間で60〜70%のコスト削減
効果:プラスチックごみを1室あたり月2〜3kg削減。年間で約30kgのプラごみ削減になります。
2. 生ゴミコンポストの導入
やること:キッチン付き民泊で出る生ゴミを、コンポスト(堆肥化装置)で処理します。
- 電動コンポスト(パリパリキュー等):約30,000〜50,000円。生ゴミを乾燥させて体積を1/5に。臭いも大幅に軽減
- 段ボールコンポスト:初期費用ほぼゼロ。庭やベランダがある物件なら設置可能
- バイオ式生ゴミ処理機:微生物で分解するタイプ。自治体によっては購入補助金あり(大阪市は上限20,000円)
効果:生ゴミの体積を30〜50%削減。民泊の可燃ごみの約4割は生ゴミが占めるため、収集頻度の削減にも直結します。ゲストが残した食材や調理くずが最大のターゲットです。
3. リサイクル分別率の向上
やること:ゲストが迷わず分別できる環境を整備します。
- 多言語分別ガイド:英語・中国語・韓国語の分別表示を作成。ピクトグラム(絵文字)を活用すれば言語に依存しない
- 色分けゴミ箱:「燃えるゴミ(赤)」「プラスチック(黄)」「缶・ビン(青)」「ペットボトル(緑)」の4分別が基本。100均の収納ボックスでも十分対応可能
- チェックアウト前リマインド:自動メッセージで「ゴミの分別にご協力ください」と送信。Airbnbのメッセージ自動送信機能で設定可能
効果:分別率が20〜30%から60〜70%に向上した事例あり。
大阪府の2030年リサイクル率目標50%に対して、あなたの施設が先行して達成できれば、差別化の材料になります。

4. 食品ロスの削減
やること:ゲストが食材を無駄にしない仕組みをつくります。
- 調味料は小分け常備:大容量の醤油や油を置くと、ゲストが少量使って大半が残ります。小分けボトルに切り替えるだけで食品ロスが激減
- 地元スーパーマップの提供:「必要な分だけ買える」近隣スーパーやコンビニの地図を用意。まとめ買いによる食品ロスを防止
- チェックアウト時の未使用食材回収ボックス:次のゲストに使える未開封食品(調味料、飲料等)を回収する仕組み
効果:食品ロスを年間で約20〜30%削減可能。環境省の調査では、宿泊施設の食品ロスは1泊1人あたり約100〜150gとされています。10室規模の民泊なら年間で数百kgの削減も現実的です。
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Airbnbレビューに直結する「ゴミ管理」の力
「ゴミの分別なんてレビューに関係ない」と思うかもしれません。しかし、実際のAirbnbレビューを見ると、ゴミ管理への言及は想像以上に多いのです。
「分別のルールが写真付きで説明されていて、外国人の私でも迷わなかった。こういう配慮ができるホストは信頼できます」
── Airbnbレビューより(大阪市内の民泊施設)
「エコなアメニティが揃っていて、環境に配慮した宿だと感じました。竹の歯ブラシは初めて使いましたが、話のネタにもなりました」
── Airbnbレビューより(堺市の民泊施設)
「ゴミの出し方がわからず困った。結局全部まとめて出してしまった。ルール説明が欲しかった」
── Airbnbネガティブレビューより
3つ目のレビューは、分別ガイドがないことがネガティブレビューに直結した例です。清潔さのスコアにもゴミ管理は影響します。ゴミが散乱している、分別されていないゴミ袋が放置されている──こうした状態は「清潔さ」の評価を下げ、スーパーホストの基準(4.8以上)を脅かします。
逆に、分別が整っている施設では「清潔感があった」「細かい配慮が嬉しい」というレビューが増え、予約率の向上に確実につながります。
Booking.comサステナビリティバッジの取得方法
Booking.comの「トラベル・サステナブル」プログラムは、宿泊施設の環境対策を3段階で評価します。廃棄物管理に関連する要件は以下のとおりです。
- レベル1:リサイクル用のゴミ箱をゲストに提供している
- レベル2:使い捨てプラスチック製品の削減に取り組んでいる/食品ロス削減の施策がある
- レベル3:廃棄物削減の数値目標を設定し、モニタリングしている
つまり、本記事で紹介した4つの取り組み(脱プラ・コンポスト・分別・食品ロス削減)を実施すれば、レベル2以上のバッジ取得が現実的です。バッジは検索結果に表示されるため、同じエリア・同じ価格帯の民泊と比較されたとき、明確な差別化ポイントになります。
廃棄物削減の投資対効果|コストと回収期間
| 施策 | 初期費用 | 年間削減効果 | 回収期間 |
|---|---|---|---|
| 竹製歯ブラシへの切替 | ほぼ同額 | プラごみ年間5〜8kg減 | 即時 |
| 詰替ディスペンサー導入 | 3,000〜5,000円/セット | 個包装費用の60%削減 | 3〜4ヶ月 |
| 電動コンポスト導入 | 30,000〜50,000円 | 生ゴミ30〜50%減・収集費削減 | 8〜12ヶ月 |
| 多言語分別ガイド作成 | 0円(自作可能) | 分別率20%→60%以上に向上 | 即時 |
| 食品ロス対策(総合) | ほぼ0円 | 食品ロス20〜30%減 | 即時 |
全施策を導入した場合、廃棄物の収集コストを15〜20%削減できます。年間の廃棄物処理費が月額15,000円の施設なら、年間で約27,000〜36,000円の削減。10室運営なら年間27万〜36万円の経費削減です。
大泉衛生がサポートするSDGs対応の廃棄物管理
「SDGsに取り組みたいけど、何から始めればいいかわからない」というお声をよくいただきます。大泉衛生では、民泊事業者向けに以下のサポートを提供しています。
- リサイクル率レポートの発行:あなたの施設の廃棄物組成とリサイクル率を数値化。Booking.comのサステナビリティバッジ申請や、ゲストへのアピール材料に使えます
- 最適な収集スケジュールの提案:ゲストの入退去サイクルに合わせた収集頻度の最適化で、コストと清潔さを両立
- 分別コンサルティング:施設の間取りや運営スタイルに合った分別環境の構築をアドバイス
- 多言語分別ガイドのテンプレート提供:英語・中国語・韓国語対応の分別ガイドを無料で提供
SDGsは「やっているフリ」では意味がありません。数値で示せる実績が、ゲストの信頼とプラットフォームの評価を勝ち取ります。廃棄物管理のプロとして、あなたの民泊施設のSDGs対応を具体的にサポートします。
FAQ
Q1. SDGsへの取り組みを始めたいのですが、最初に何をすればよいですか?
まずは多言語の分別ガイドを作成して設置することをおすすめします。費用ゼロで始められ、ゲストの分別協力率が大きく変わります。次のステップとして詰め替えディスペンサーの導入が効果的です。大泉衛生では分別ガイドのテンプレートを無料提供していますので、お気軽にお問い合わせください。
Q2. 小規模な民泊でもSDGsへの取り組みに意味はありますか?
むしろ小規模施設こそ効果が出やすいです。1〜2室の民泊でも、分別の徹底と脱プラ化で月々の廃棄物処理コストを数千円削減できます。また、Booking.comのサステナビリティバッジは施設規模に関係なく取得できるため、大手ホテルと同じ土俵で「環境配慮」をアピールできる点が大きなメリットです。
Q3. 適切にゴミ管理していることをゲストにどう証明できますか?
3つの方法があります。(1)Airbnbのリスティング説明文に具体的な取り組み内容(竹製歯ブラシ、分別システム等)を記載する (2)Booking.comのサステナビリティバッジを取得する (3)大泉衛生のリサイクル率レポートを活用し、「当施設のリサイクル率は○○%です」と数値で示す。特に(3)は他の民泊との明確な差別化になります。
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